まれに、ワタリガニ(渡り蟹)がよく獲れる年がある。2003年は8年
ぶりの当たり年だった。 10日間ほど、ワタリガニすくいに興じた。
ボートをゆっくり進ませ、水面に白いものを発見すると、近づいて
タモ網を入れ、すくいあげる。これが結構難しいのだ。大きいもの
ほど敏感で、網を入れる瞬間に沈んだり、網の手前で進路を急
に変えるなどするので、捕り逃す確率が高い。また、たとえ見つけ
ても、ボートの進路から外れていたり、発見が遅れて通り過ぎた
場合には追跡する操船が難しく、初めうちはほとんど逃していた。
何度かカニすくいに通ううち、そういったケースもゲット出来る秘策
を習得し、100%ゲット出来ると思った頃にはカニがいなくなった。
初めは側方や後方のカニを捕らえるため、舵を切ってバックで噴
かし、舵を逆にいっぱい切って前進で近づこうとしていた。カニの
周りを廻るばかりで近づけなかったり、プロペラの泡に紛れて消
える事が多くほとんど取り逃がしていた。これらのケースは後進の
ままで時間をかけて追いかけて行き、船尾でタモを入れると簡単
に獲れる。泡がカニにかかる事も無く、カニを刺激する事もない。
今度ワタリガニが湧いた時は100%ゲット出来るはずだ。
と、書いたばかりの今年2005年10月、ワタリガニが異常発生だ。
しばらくは mebaru.com を返上して watari.com としよう。

標準和名 俗名 学名
ガザミ ワタリガニ Portunus trituberculatus
ガザミ : 節足動物門>甲殻綱>十脚目>ワタリガニ科に分類

青森県以南から台湾、韓国、黄海、東シナ海の沿岸に分布し、
水深10mより深い泥質、砂泥質の緩やかな傾斜面に多く生息。
夏期は沿岸、湾内の浅場に生息するが、冬期は沖合、湾外の
深場で越冬、冬眠をする。ワタリガニの名は第5脚
(遊泳脚)が
板状になっており、これを巧みに使って泳ぎ、遠くへ移動すること
からつけられたものである。
坂田利夫のようにヘロヘロと泳ぐのだ。
なぜだろう?女は異常にカニ好きだ。隅から隅まですばぶるよね。